高橋智和さんの職場復帰が確定!
朗報です。
元京都市教員の高橋智和さんの分限免職処分(05年3月31日)の取り消しを求めた裁判で、最高裁は2月25日、京都市教育委員会の上告を「受理しない」ことを決定しました。 これにより、分限免職を取り消す大阪高裁判決が確定し、5年におよぶ裁判は終結、高橋さんの職場復帰が実現することとなりました。
ご支援いただいたすべてのみなさんに感謝申し上げます。
この判決の確定は、高橋さんの職場復帰を実現するにとどまらない重要な意義があります。
教育行政の教員管理政策の見直し、改善をせまるもの
教育の「構造改革」路線がすすめられる中、「指導力不足教員」認定制度が発足し、全国の学校現場で、管理職等の一方的な情報をもとに「研修」を強要され、職場から排除される教職員が多数うまれています。
また、新採教職員の採用1年未満での退職が全国で315人(08年度)と急増しており、多くの新採教職員が「夢と希望」を打ち砕かれ、退職を余儀なくさせられています。しかも、この中の88人が精神疾患という異常な状況にあります。このことは、物いえぬ教職員づくりが進行していることを示唆しており、教職員の健康問題にとどまらず、協力し支えあって教育実践をすすめる「同僚性」の破壊にもつながっています。
今回の高橋裁判判決は、このような学校現場の実態や教職員育成政策を改善させる、大きな手がかりを与えるものといえます。
分限免職の要件を厳しく限定、教員の身分保障すすめるもの
今回確定した大阪高裁判決(09年6月4日)の内容は、新採教員を成長過程の教員と位置づけ、条件付採用期間中の分限免職の判断にあたって、@学校側の適切な指導・支援態勢が整い、改善にむけて努力する機会が本人に対して与えられていること、A整合的・統一的な評価基準が、あらかじめ存在することを前提条件としました。
そのうえで教員評価にあたっては、教員の児童への指導には裁量の余地があることから、主観の入りやすい事柄を避けることなどを挙げ、分限免職できる要件を、「今後の研鑽によっても教員としての適性が備わることが困難な場合」に限定しました。こうした要件は、新採教職員をふくむすべての教職員の権利と身分を守るうえでもたいへん重要な到達点です。
さらには、ILO・ユネスコの機関である「CEART」も、日本政府へ同趣旨の勧告を行なっており、日本の教育行政は、国内外の公的機関から問題点を厳しく指摘されたことになります。
昨年8月、国民の力で政権交代を実現しました。その結果、公立高校の授業料無償化、奨学金制度の充実、子そも手当の創設など、教育の機会均等を保障する分野での前進がうまれています。このような時期だからこそ、教員政策についても大きく改善させる絶好のチャンスです。
私たち京教組・京都市教組は、高橋裁判判決の到達点やILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」等の国際基準をしっかり学習し、学校現場に生かすとりくみをすすめる決意です。さらに、教職員の地位の確立、自主的・創造的な同僚性あふれる学校づくりは、子どもたちに豊かな教育を保障する教育条件そのものです。
ひきつづき、全国の教職員、父母・国民のみなさんと力を合わせて、運動の前進に力を注ぐものです。
