TOPICS

2010新春インタビュー

ひと・いのちが大切にされる

 

京都府めざす門ゆうすけさん

 

%93%A1%96%7B%81E%96%E5%91%CE%92k.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今年は府知事選挙の年。

昨年7月に立候補を表明されて以来、ひと・いのちが大切にされる京都府政への転換を掲げて奮闘されている門ゆうすけさんにお話をうかがいました。

(聞き手・藤本雅英執行委員長)

 

藤本あけましておめでとうございます。門ゆうすけさんは、10月9日の府民大集合(みやこめっせ)で5千人の方々を前にマニフェストの骨子案を発表されました。その後、府内各地を回って、府民の暮らしや営業の実態をつぶさに見てこられましたね。

門ゆうすけそうですね。昨年秋以降、北から南までいろいろな場所に足を運び、その地域の様々な方と懇談の場をもってきました。その中で印象に残った事柄についていくつかお話をさせていただきます。

 

無駄な大型開発の見直しを

1つは宇治川上流にある「天ヶ瀬ダム」です。いま430 億円をかけて再開発する計画が進められていますが、排水量を毎秒900 トンから1500 トンに増やすというものです。しかし、この必要性はほとんどないということが明らかになっています。必要性がないどころか、地盤をみると断層があり、工事の継続自体が宇治市民の安全や景観を脅かすおそれがある。そのことを現地で確認をしてきました。

また、京丹波町の「畑川ダム」の建設予定地にも行きました。77 億円をかけて建設されるダムです。水の安定的な供給のためという理由ですが、すでに現地の方々の様々な努力で余るほど水源の確保はできています。ダム建設の目的自体がなくなっています。 こうしたムダな大型開発を進めることによって当然、維持管理費も必要となり、そのことは水道料金の値上げにも跳ね返るわけです。

いろんなところで懇談をしますと、私の政策に対して「いいことは言っているけど、その財源をどうするんだ」という声をよく聞きます。しかし、こうした無駄遣いをやめれば財源は十分に出てくるという確信を深めています。

 

合併の押しつけで 地域はどう変わったか

もう一つ、市町村合併を押しつけられた自治体が、いまどうなっているのか、見てきました。たとえば、福知山市には三和・夜久野・大江の3町が合併しましたが、その周辺部の旧町地域で、以前はできていた住民むけのキメの細かい事業ができなくなっていると思います。いっぽう合併を拒否した伊根町は、人口が2700人(05年)から2400人(09年)に減少し、数字だけ見るとやっていけるのかと思われがちですが、ここには観光資源と漁業があり、特別養護老人ホームもある。 また、合併した自治体でも独自の努力で住民福祉の向上を図っているところもあります。与謝野町は3町が合併しましたが、福祉に力を入れている。介護保険ができる前から老人ホームは全員個室で自宅にいる時と同じようなケアが受けられます。3町が合併して空いた旧保健センターを障害者施設に転用することで、老人福祉・障害者福祉で140人の雇用を作りだしています。さらに、与謝野町では住宅改修助成制度を導入。地元業者に発注した場合、費用の15%、最高20万円の補助が受けられる。家庭も助かり、建築業者にとっては仕事おこしにもなっています。

こうして地方の現場を見てくると、新しい京都府政を築いていく上でモデルになる事業が、すでにいくつか存在しています。これらを積極的に生かしていきたいと考えています。

 

京都府がリード役を果たすべき課題

藤本京都市についてはどんな印象を持たれますか。京都市民からは「府政がなかなか見えない」という声もあります。

門ゆうすけ京都府は特殊な自治体で、県庁所在地(京都市)に人口の半分以上が住んでいる。京都府は人口あたりの医師数が日本でも多い方に入りますが、その医師のほとんどが京都市内に集中しています。その一方、北部など周辺部では深刻な医師・看護師不足になっているわけです。「京都市から府政が見えない」ということですが、北部からも見えない、南部からも見えない。結局、府民から京都府政が見えないんですね。これを見えるようにすることが私の仕事だと考えています。

たとえば、子どもの医療費の問題ですが、小学校卒業まで入院も通院も無料にするという政策を掲げています。同時にもっと中学・高校まで引きあげてほしいという声もあります。

私は、京都府が今の低い水準を引き上げることで、それぞれの自治体が独自予算で医療費無料化の対象年齢をさらに引きあげることができる。そういうリード役を果たすことが京都府に求められていると思います。

 

どの子にもひとしく教育の機会を

藤本子どもの話が出ましたが、教育政策についてのお考えを聞かせてください。

門ゆうすけ教育条件では当然のことながら、小学校から高校まで少人数学級を実現して、子どもを、そして本当に苦労している先生方をしっかりと支えたい。また、都市部で大規模校が多い一方、郡部に行くと複式学級があったりと様々な実態があり、私自身ももっと現場の声を聞く必要を感じています。いま進められつつある学校統廃合の問題でも、現場の声をふまえてやらないと大きな禍根を残すことになります。上意下達ではなく、それぞれの地域・学校の自主性を尊重した学校づくりが大切で、その意味では現場の教職員のみなさんの力も試される課題だと思います。私は、子どもを主役にした現場の自主性に依拠した教育行政への条件整備をすすめたいと思っています。

藤本子どもの貧困が重大な社会問題となっていますが…。

門ゆうすけ先進国では医療と教育は無料が基本となっています。子どもの貧困とともに、地域格差の問題も子どもと教育を直撃しています。経済的格差や地域格差で、ひとしく教育を受けることができないようなことはあってはなりません。

私は高校まで大阪でしたが、大阪では公立高校が完全に序列化されていました。大学から京都に来て、京都には高校3原則があって、学校間に序列がないと知って驚きました。 どこの学校に行っても、またどこに住んでいても、どのような経済環境であっても、ひとしく教育を受ける権利が保障されることがまず大切だと思います。

 

学校を支えるのは地域で働く人々

藤本門さんと学校との関わりでいうと、PTA役員をされたご経験がありますが、その中で感じたことやエピソードなど紹介してください。

門ゆうすけたまたま7年前に新町小学校のPTA 会長を務めさせていただきました。以前は地元の有力者の方が持ち回りでPTAの役員をされていましたが、次第に人手不足となったようです。次の役員のなり手を探していた妻が、困ったあげくに自分の夫を差し出すというウルトラCをしたのです(笑)。それまで私は全くの仕事人間だったので、PTAに出れば、学校のことにも少しは目を向けるようになるだろうという妻の思いもあったようで…。

PTA活動はたいへんでしたけど、いい思い出もできました。学校にテントを張って親子でキャンプ。保護者どうしで夜通し語りました。ほとんど徹夜状態で、翌朝、飼育用のニワトリ小屋をみんなで作ったり…。

そのとき気づきましたが、こうしたPTA 活動を積極的に支援したり、地元の少年補導、女性会、老人会など様々な地域団体の役を積極的に引き受けたりして、まちづくりの中心を担っていただいているのは、地域で働く中小零細企業・地場産業のみなさんだということです。そういう意味では、中小企業を支援していく政策は、まちづくりをしっかりと行う基礎になっていく。そのことを私は体験として感じました。

 

「迷った時は前に行く」

藤本門さん自身の中学・高校時代のエピソードもお聞かせください。

門ゆうすけ高校時代はラグビーをしていましたので、卒業するまで生傷が絶えませんでした。

「青春時代」という歌が好きですが、歌詞の通り、青春時代の真っ最中は、いつもモヤモヤとしていました。私は英語が好きだったので、本当は通訳になりたかったのですが、高校の進路指導の先生に「あなたは医者になった方がいい」と医学部受験を勧められ、悩んだ末、決意しました。

結果的には、大学で水俣病問題にとりくむサークルと出会い、真剣に今の道を志すことになったわけで、「迷った時は前に行く」が私の人生訓となりました。やらずに後悔するよりも、とりあえずやってみる。今回の立候補もその精神で決めました。

 

医療崩壊の解決へ力を合わせるとき

藤本最後に、来る府知事選挙にむけての抱負を語っていただけますか。

門ゆうすけいま京都府下各地で、「医療崩壊」といわれる現象が起こっています。医師不足や看護師不足を背景に救急体制が崩壊した。あるいは安心してお産ができない、小児科医がいない。そういう事態が京都府内いたるところに起きているわけです。私は、これを2つの大学病院、公立・私立の病院、開業医、京都府医師会などすべての医療関係者の力を結集して、地域でおこっている医療崩壊、医師不足問題を解決できる協議会組織を、京都府知事のリーダーシップで作っていくことを政策の大きな柱に掲げています。この提案はあらゆる地域で歓迎されています。

非常に興味深いことは、京都府内すべての市長が集まる市長会で、来年の京都府予算に向けての要望として、「京都府内の医師の配置を調整するシ ステムをつくってほしい」ということが挙げられています。そのシステムこそが、私が掲げている京都のあらゆる医療組織、オール京都で今の医療崩壊を正していく仕組みなのです。私はそういう市長の方々の声に応えるためにも、今春、京都府知事となってその先頭に立ってがんばっていきたいと思っています。

藤本これまで、小泉「構造改革」に「同感だ」という立場で府政を進めてきた現知事、大型公共事業に相変わらず熱心な府政は、何としても転換しなければなりませんね。

ひと・いのちが大切にされる新しい京都府政をつくるために、門さんとともに私たち教職員組合も頑張っていこうと思います。本日はありがとうございました。

 

⇒門ゆうすけさんのプロフィールはコチラ

 


京都教職員組合って?

加入のごあんない

教職員の権利Q&A

専門部のご紹介